
日焼けをした肌で医療脱毛の施術を受けられる?日焼けをした場合の対処法などについて解説

医療脱毛の施術前後では、日焼けをしないように過ごさなければなりません。日焼けをしていると、医療脱毛の施術が受けられないことがあるからです。では、なぜ日焼けをしてしまうと脱毛の施術を受けにくくなるのでしょうか。
本記事では脱毛期間中に日焼けをしてはいけない理由や、日焼けをした場合の対処法などについて解説していきます。肌トラブルを避けながら効率よく脱毛の施術を受けるためにも、医療脱毛を検討している方はぜひ参考にしてください。
日焼けをした肌で医療脱毛の施術を受けられる?
夏季のような肌の露出が多い時期になると、日焼けをした肌で医療脱毛の施術を受けられるかどうかが気になる方も多いでしょう。結論から述べると、日焼けをしていると脱毛の施術は受けられないことが多いです。まずは、その理由について解説していきます。
日焼けの状態によっては施術を受けられないこともある
脱毛の施術を受ける際、肌の日焼けの状態によってはクリニックから施術を断られる可能性もあります。指定の期間中に脱毛の施術を受け終えなければならないプランを契約している場合や、日焼けを理由に当日キャンセルになった場合、契約しているプランの1回分が消化扱いとなってしまい、施術回数が減って損をすることも考えられるのです。
日焼けをした肌で脱毛を受けるのがNGな理由

日焼けをしていると脱毛の施術を受けられないことが多いのは、さまざまなリスクやデメリットが存在しているからです。ここからは、日焼けをした状態で脱毛の施術を受けると起こり得るリスクとデメリットについて詳しく説明します。
肌トラブルのリスクが高まる
日焼けをした状態で脱毛の施術を受けると、肌トラブルのリスクが高まります。医療脱毛(医療レーザー脱毛)は、脱毛をしたい箇所にレーザーを照射する施術です。レーザーが毛のメラニン色素と反応して熱を発生させることで発毛組織(毛根周囲のバルジ領域・毛乳頭・毛母細胞)を破壊し、永久脱毛ができるという仕組みになっています。
しかし日焼けをした状態でレーザーを照射すると、日焼けによって増加した肌のメラニン色素にもレーザーが反応し、やけどや炎症、色素沈着などになるリスクが高まります。
また日焼けをした肌はすでにやけどしているような状態です。ヒリヒリしたり、皮がむけたりする場合もあるほど、敏感になっているケースもあります。デリケートになっている肌にレーザーを照射すると、赤みを帯びたりや炎症になったりするだけでなく、シミの原因になることもあるでしょう。
施術を受ける際に痛みを感じやすくなる
日焼けをした状態の肌はすでに紫外線による負荷がかかって敏感な状態になっていることをお伝えしました。その状態でレーザーを照射すると、いつもよりも痛みや刺激を感じやすくなる可能性があります。また前述のとおりレーザーは肌のメラニン色素にも反応するため、その分熱も広範囲で発生するので痛みを感じやすくなります。痛みの程度や感じ方には個人差がありますが、日焼けをしていない状態に比べれば、痛みが強くなると覚えておいてください。
脱毛効果が下がってしまう
日焼けをした肌で施術を受けるときには、肌トラブルや痛みがなるべく発生しないよう、レーザーの出力を弱めなければなりません。
レーザーの出力を弱くすると、発毛組織に十分な熱が伝わらず、脱毛効果が下がる恐れがあります。そうなれば、通常の施術回数よりも多く施術を受ける必要が出てくるでしょう。脱毛が完了するまでに予定よりも長い期間が必要になったり、追加料金が必要になったりするケースも考えられます。
日焼けをした状態で、無理に脱毛の施術を受けても効果的ではないため、日頃から日焼けそのものをしないように気を付けることが大切です。
どの程度の日焼けであれば医療脱毛が可能?
日差しの強い季節や、レジャーが盛んな時期になるとうっかり日焼けをしてしまうこともあるでしょう。ここからは万が一日焼けをしてしまった場合に、どの程度の日焼けであれば医療脱毛が可能なのか紹介していきます。
肌の色が変わらない程度の日焼けであれば問題ないケースが多い
クリニックでは、脱毛の施術前に目視で日焼けの状態を確認します。外を軽く歩いたり、屋内で窓から日差しを浴びたりして日焼けをした程度であれば、脱毛の施術を受けられるケースが多いです。自分で確認するときは、水着の跡やTシャツの跡などがくっきり見えていないかを確認してください。
目に見えて肌の色が赤い、または黒くなっている場合は施術を受けない方がよいと判断できます。日差しの下で長い時間活動する場合は、日焼け対策を怠らないようにしましょう。
脱毛の施術を受けられる目安
脱毛の施術を受けられる日焼けの程度を以下の表にまとめました。あくまで一般的な目安であるため、クリニックのルールや肌の状態によっては施術の可否が変わる可能性があります。
脱毛の施術を受けられるかどうか | 日焼けの状態 |
脱毛の施術を受けられる | 日焼け直後は肌が赤くなっていたものの、時間の経過とともにある程度元に戻っている状態肌のヒリヒリ感がない状態日焼けをしている箇所と日焼けをしていない箇所の差が、よく見なければ分からない状態日焼けをしている箇所が脱毛に関係のない箇所のみである状態 |
脱毛の施術を受けられない | 日焼けをしている箇所と日焼けをしていない箇所が一目ではっきりと分かる状態肌が赤くなっている状態肌の皮がむけている状態日焼けによる痛みがある状態 |
施術を受ける箇所以外であれば日焼けをしてもOK
脱毛の施術を受ける箇所が日焼けをしていたときは肌トラブルや痛みを考慮する必要があります。しかし脱毛の施術を受けたい箇所以外であれば、日焼けをしていても施術に影響することはありません。
例えば全身脱毛を契約していて、顔脱毛が含まれていないコースだった場合、許容できない程度まで顔に日焼けをしたとしても、照射対象である首から下が日焼けをしていなければ脱毛可能です。箇所ごとに契約している場合は、日焼けをしている箇所を後回しにするようなスケジュールで予約を取れるケースもあります。ただし予約をするときに箇所ごとで日程を押さえられるかどうかは、クリニックによっても異なるので、あらかじめ確認しておくようにしてください。
なお、照射箇所だけ日焼けをしないように対策するのは難しいため、基本的には全身において日焼け対策をするようにしましょう。
脱毛の施術後も日焼けはNG
脱毛の施術前に日焼け対策をするのはもちろんですが、実は施術後にも日焼け対策をする必要があります。施術後の肌はレーザーによる熱で負担がかかっており、非常にデリケートな状態です。バリア機能も弱まっており、施術後に日焼けをするとシミや色素沈着、炎症などの肌トラブルが普段よりも起こりやすくなります。最悪の場合、水ぶくれができてしまう可能性もあります。
施術から2週間程度は日焼けを避ける
脱毛の施術を受けてから2週間程度は日焼け対策を徹底してください。海水浴やプールなど、いくら対策をしても日焼けをしやすいレジャーの予定は、脱毛の施術直後には入れないようにしましょう。
脱毛の施術前に日焼けをした場合の対処法

ここからは脱毛期間中、施術を予定しているのに日焼けをしてしまったときの対処法について解説していきます。できる限り迅速なケアをすることが大切です。日焼けをしてしまっても諦めず、まずは以下で紹介する方法を試してみてください。
日焼けをした肌を冷やす
日焼けをしてしまった場合は、日焼けをした箇所を冷やすようにしましょう。冷やすことで日焼けによる炎症やほてり、赤みなどを抑えられます。脱毛に影響が出るような炎症にしないためにも、最初にしっかりとクールダウンさせることが大切です。
冷やすときは、清潔なタオルで保冷剤や氷をくるんで、日焼けをした肌に当ててください。保冷剤や氷を直接肌に当ててしまうと、刺激が強すぎて肌によくないばかりか、凍傷になる可能性もあるのでタオルやハンカチを挟む必要があります。
保冷剤や氷をすぐに用意できない場合は、冷たい水に濡らして軽く絞ったタオルを優しく肌に当ててください。
また肌をなるべく休ませるため、湯船に浸かるような体を温める行為も控えめにするとよいでしょう。自覚できるほど日焼けをした日は、ぬるめのシャワーで手短に済ませることも大切です。
保湿をする
日焼けをした肌は紫外線のダメージによって、乾燥してデリケートな状態になっています。そのため、肌に水分を与えるスキンケアが大切です。保湿成分を含んだ化粧水や乳液で水分を補い、クリームなどで蓋をすることで、外部の刺激から肌を守り、日焼けから回復しやすい肌の環境を整えられます。
使用するスキンケア製品は、なるべく低刺激の保湿アイテムを選びましょう。敏感肌の方や子どもでも使用できるかどうかが一つの目安です。化粧水などを使うときはパッティングは控え、優しくコットンで押さえるようにしてください。肌への摩擦や刺激をできる限り減らすことも重要です。普段よりも慎重かつ丁寧なスキンケアを心がけるようにしましょう。
ビタミンCを摂取する
ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線によるメラニン色素の増加を抑える効果が期待できます。
日焼けをしてしまったときは、積極的にビタミンCを摂取しましょう。食品やサプリメントで摂取するほか、ビタミンCを有効成分として配合している薬用化粧水などを使用したり、クリニックでビタミンCを点滴したりするのも一つの方法です。
ただし日焼けによって乾燥が進行して肌がデリケートな状態になっていると、ビタミンCが配合された製品を肌に塗布することが強い刺激になってしまう場合があります。ビタミンC濃度が濃いものを使用するのは避け、可能な限り日焼けによる炎症が治まってから塗布してください。
日焼けが治まるまで脱毛の施術は受けない
前述したとおり、肌の色が変わってしまうほどの日焼けをした場合は、脱毛の施術は受けられない可能性が高いです。
たとえレーザーを照射できる日焼けの程度だったとしても、日焼けをしている肌への施術はさまざまなデメリットが伴います。日焼けが落ち着いて、肌が元の状態に戻るまでは施術を控えるようにしましょう。
クリニックによっては、施術当日にキャンセルの連絡をするとキャンセル料金がかかったり、契約している施術回数が消化されたりする可能性があります。日焼けをしたと分かった時点で、すぐにクリニックに連絡をするようにしましょう。
日焼けを予防する方法

脱毛期間中はなるべく日焼けをしないように気を付けなければなりません。ここからは具体的な日焼け対策と、注意点について説明します。
日傘や帽子、アームカバーなどを着用する
日焼けをしないためには、肌の露出をできる限り抑えることが効果的です。
日傘や帽子、サンバイザー、アームカバー、長袖の服などで肌を出さないように紫外線対策を行いましょう。しかし気温が高い季節に無理をして厚着をしていると熱中症になる恐れもあるため、気候に合わせて調節してください。夏季は日傘や帽子を着用するだけにとどめておき、日焼け止めを塗って対策するとよいでしょう。
また日差しを遮ることを目的とした製品の中にはUVカット効果のあるものもあり、具体的にはUVカット加工製品とUVカット素材製品の2種類に分けられます。
UVカット加工製品は、表面にUVカット効果がある薬品を塗ったり、吹き付けたりしたものです。洗濯や摩擦によって薬品が剥がれていくため、次第に効果が薄れていくといわれています。対してUVカット素材製品は、繊維の中にUVカット効果がある物質を練り込んだもので、劣化しにくい代わりに値段が高めです。使用用途や予算に合わせてアイテムを選ぶとよいでしょう。
日焼け止めを塗る
日傘などではカバーが難しい箇所や、顔のように特に日焼けしたくない箇所は日焼け止めで対策する必要があります。
紫外線には、主に以下の2種類の波長があります。
- UVB:浴びている時間が短くても赤みや炎症を引き起こしやすく、肌が黒くなりやすい
- UVA:長い時間浴びているとシワやたるみにつながりやすい
日焼け止めにおける効果の指標は、UVBを防ぐSPF、UVAを防ぐPAの値です。SPFは数値が大きいほど、長期間UVBによる影響を防ぐことができます。PAは「+」の数が増えるほど、UVAを防ぐ効果が高くなります。
また日焼け止めはSPF・PAの値が高いほどUVカット効果は上がりますが、その反面、肌への刺激も強くなります。日焼け止めは何度も塗り直すものであるため、肌の状態や肌質によって適切なアイテムを選ぶようにしてください。
季節やシーン、塗る箇所によって使用する日焼け止めを変えてもよいでしょう。日常生活ではSPF10〜20、PA++程度のもので十分です。屋外で活動するときはSPF30以上でPA+++、炎天下や長時間のレジャーはSPF50以上でPA++++の日焼け止めを使用することが推奨されています。
日焼け止めは形状もさまざまです。外出前はミルクやジェル、ローションなどの形状で塗る日焼け止めを使用し、外出先では塗り直しやすいスプレーやパウダータイプが使うなど、状況に応じて使いやすいものを選びましょう。水や汗で日焼け止めが流れやすいシーンでは、ウォータープルーフかつ油分が多いミルクタイプのものが向いています。
小まめに塗り直すことも大切です。日焼け止めの効果を持続させるためには2~3時間に1度は塗り直しましょう。
脱毛の施術をするときには日焼け止めを落とす必要がある
ここまで日焼け止めについてお伝えしてきましたが、脱毛の施術を受けるときは日焼け止めを落とす必要があります。日焼け止めが毛穴に残っていると、レーザーが発毛組織までうまくアプローチできず発毛組織を破壊しきれない可能性があるからです。
そのため脱毛の施術を行う当日は日焼け止めを使用せず日傘や帽子、羽織るものなどを活用して日焼け対策をするか、日焼け止めを拭き取れるようなシートを持ち歩くようにしましょう。
脱毛の施術直後は日焼け止めを塗らない
また脱毛の施術直後も刺激が強い日焼け止めは塗らない方がよいです。脱毛の施術後の肌は、レーザーを照射したことによってデリケートになっているため、刺激のある日焼け止めを塗ると肌トラブルの原因になる恐れがあります。
クリニックと自宅が離れていたり、脱毛後に外出の予定が入っていたりして、日焼け止めを塗らざるを得ない状況になったときは、石鹸で落ちるタイプや、SPF・PAの値が低い日焼け止めを使用してください。
飲むタイプの日焼け止めを使用する
日焼け止めには飲むタイプのものもあります。ビタミンC、ナイアシン、アスタキサンチンなどの抗酸化成分により、紫外線によって生じる活性酸素(メラニンの生成を促すもの)を抑える効果を期待できます。しかし飲むタイプの日焼け止めはあくまでメラニンの生成抑制を助けるものであり、紫外線にさらされる肌を直接守ることはできません。日焼け止めとしての効果は限定的であるため、必ず肌に塗る日焼け止めや日傘などと併用して使ってください。
まとめ
本記事では日焼けをすると脱毛の施術をスムーズに進行できない理由を解説しました。メラニン色素は毛だけでなく肌にも存在するため、日焼けによってメラニン色素が増加するとレーザーの照射によって反応する熱も増え、肌のダメージが大きくなります。
長時間、炎天下にいるプールや海水浴、スポーツなどは、日焼け予防が難しいレジャーです。痛みや肌へのダメージを抑えるためにも、脱毛の予定を決めるときは、施術前後で日焼けをしないように計画してください。
監修者コメント
日焼けをした肌はデリケートな状態です。その状態で脱毛の施術を受けると、肌へ負担がかかって肌トラブルが起こる可能性が高まります。またレーザーを照射する際には出力を低くする必要もあるので、脱毛効果が出ない可能性もあるでしょう。日焼けをした箇所を避け、問題がない箇所のみに照射することもできますが、施術の回数は消化されるため日焼けをした箇所だけ施術を受けられないままになります。日焼けをしてしまった場合は早めに脱毛の予約をキャンセルして、日焼けが落ち着く頃に日程を変えるようにしましょう。
全身脱毛などを契約する予定の方は、照射できない箇所を作らないためにも入念に日焼け対策をしてください。