脱毛の施術を受けると脇汗は増える?増えたと感じる理由やワキ脱毛のメリットなどについて解説

脱毛の施術を受けると脇汗は増える?増えたと感じる理由やワキ脱毛のメリットなどについて解説

脱毛の施術を受けると脇汗が増えるという話を聞いたことがある方もいるでしょう。ワキのムダ毛を脱毛しても、脇汗が増えるのは嫌だと感じる方は多いはずです。脱毛と脇汗には、一体どのような関係性があるのでしょうか。

本記事では、脱毛の施術を受けると本当に脇汗が増えるのか、なぜ脇汗が増えたと感じてしまうのかなどについて詳しく解説します。脱毛後の脇汗を抑える方法も紹介しているのでワキ脱毛を検討している方は参考にしてみてください。

脱毛の施術を受けると脇汗は増える?

「脱毛の施術を受けたら脇汗が増えた」「汗じみができるようになった」などの声を聞くことがありますが、本当のことなのでしょうか。

しかし結論から述べると、脱毛の施術を受けても脇汗が増えることはありません。脇汗が増えたように感じているだけで、汗の量そのものが増えているわけではないのです。そのため、脇汗が増えるのが心配で脱毛を受けようか迷っている方も、気にしすぎる必要はありません。

脱毛の仕組みと脇汗との関係性

脱毛の施術で使用しているレーザーや光は、汗腺に直接働きかけることはありません。

レーザーや光は、主にメラニン色素に反応して発毛組織にダメージを与えるものと、バルジ領域という発毛の司令塔にあたる組織にダメージを与えるものがあります。どちらの場合も汗腺には影響をもたらしません。発毛組織やバルジ領域は汗腺とは別の箇所にあるため、レーザーや光を当てても影響がないのです。

そのため脱毛の施術を受けたからといって脇汗が増えることは、基本的にはありません。そもそも体温の調節をしたり発汗の指令を出したりしているのは、脳の視床下部という箇所です。脱毛の施術を受けても視床下部による調節には影響しません。

脱毛の施術を受けて脇汗の量が増えたと感じるのはなぜ?

脱毛の施術を受けても脇汗が増えることはありませんが、実際に「脇汗の量が増えた」と感じている方がいるのは事実です。汗の量が増えているわけではないのに、なぜ増えたと感じてしまうのでしょうか。ここからは、脇汗の量が増えたと感じる4つの理由について解説します。

ムダ毛がなくなり汗が流れやすくなっている

脇汗が増えたと感じやすい主な理由として、汗が流れやすくなっていることが挙げられます。ムダ毛には汗をとどめておく働きがあるため、実は脱毛の施術前はムダ毛の働きによって汗が流れにくくなっているのです。

しかしムダ毛がなくなることで汗のストッパーがなくなるため、汗が簡単に流れるようになります。この影響で実際には汗の量が増えていませんが、汗が肌に伝わりやすいため、以前よりも汗の量が増えたと感じてしまうのです。

ワキに意識が集中している

ワキ脱毛の後は「脱毛の施術を受けたら脇汗が増えてしまう」と、普段よりもワキの状態を過剰に意識してしまう場合があります。いつも以上にワキを気にしてしまうため、これまで気にならなかった汗に意識が向いて汗の量が増えたと錯覚してしまうのです。

これは汗を気にしすぎているだけで、実際に汗の量が増えているわけではありません。そのためワキを意識しすぎないようにすれば、汗の量も自然と気にならなくなる場合が多いでしょう。

脇汗を気にしすぎてストレスになってしまっている

脱毛の施術を受けて「脇汗が出るようになるかも……」と必要以上に気にしすぎてしまい、ストレスとなって脇汗が増えてしまうケースがあります。実際に汗の量は増えていなかったにもかかわらず、脇汗を意識しすぎることで、精神性発汗を起こす方もいます。

精神性発汗とは、いわゆる緊張汗のことです。緊張すると汗をかくのと同じで、脇汗や汗じみの心配し続けることがストレスとなり、本当に汗の量が増えてしまいます。精神性発汗を予防するためには、脇汗を気にしすぎないことが大切です。

まれに「脱毛後多汗症」の可能性がある

基本的に脱毛の施術を受けても、脇汗の量が実際に増えることはありません。しかし、まれに脱毛後多汗症といって施術後に一時的に汗の量が増えてしまうケースがあります。詳しい原因は分かっていませんが、前述したように、精神性発汗が起こっている可能性も否定できません。

汗の量が増えてしまうものの、一時的なものなので大きな心配は不要です。多くの場合、施術を受けてからしばらくすると自然に治ります。不安な場合は医師に相談しましょう。

脱毛の施術後に脇汗を抑える方法

基本的には脱毛で脇汗が増えてしまうことはないものの、以前より汗が気になってしまう方がいるのは事実です。ではどうすれば脇汗を抑えられるのでしょうか。ここからは、脱毛の施術後に脇汗を抑える方法を7つ紹介します。

汗を気にしすぎない

まずは汗を気にしすぎないことが大切です。脇汗のことを気にすれば気にするほど、汗に意識が向いて「量が増えたかも」と感じたり、精神的な要因で汗の量が増えたりしてしまいます。汗のことばかりに注意を向けていると、緊張から交感神経の働きが過剰になり汗をかきやすくなるので、なるべく他のことを思い浮かべるようにしてみてください。

脱毛後はどうしても脇汗のことを意識してしまう方も多いでしょう。しかし意識しすぎることで、かえって脇汗をかきやすくなる悪循環に陥りやすくなるため、最初は難しいかもしれませんがとにかく気にしすぎないことが大切です。脇汗のことが頭に浮かんだら、一度深呼吸をしてリラックスしてみましょう。

タオルやティッシュなどで定期的に汗を拭く

脇汗が気になるときは、定期的にタオルやティッシュで拭くようにしてみてください。小まめに拭くことで汗じみができにくくなり、さらにニオイ予防にもなります。

【注意】脱毛の施術当日には制汗剤は使用しない

脇汗を抑えたりニオイを防いだりするために制汗剤を使用している方も多いでしょう。しかし、脱毛当日の制汗剤の使用は控えてください。制汗剤のデオドラント成分が毛穴に入り込み、レーザーや光が発毛組織までしっかり届かなくなる恐れがあります。つまり制汗剤を使用すると、脱毛効果が弱まる可能性があるのです。

制汗剤の種類によっては、汗腺に蓋をする働きのある塩化アルミニウムが配合されているものもあります。塩化アルミニウムには毛穴を引き締める効果もあり、レーザーや光を照射してもムダ毛が抜けにくくなる原因となるので使用しないように注意しましょう。

この他、制汗剤の中には刺激が強い成分が配合されている商品もあります。脱毛の施術前や施術後に使用すると、肌に刺激を与えてしまい肌トラブルが起きてしまうこともあるでしょう。脱毛の施術当日は、制汗剤を使用しないようにしてください。脇汗やニオイがどうしても気になる場合は、前述したとおり、着替えの際にタオルやティッシュなどで拭き取って対応しましょう。

通気性のよい服を着用する

脇汗が気になるときは、肌にぴったり密着するようなタイトな服や通気性の悪い服は避けるのが無難です。タイトな服を着ると脇汗がすぐに吸収されて汗じみが目立ってしまいます。

通気性の悪い服は汗がなかなか乾かないため、ついつい汗を気にしてしまいがちです。コットンやリネンなどの素材は、通気性がよく汗が乾きやすいことで知られています。ゆったりした通気性の良い服を選べば、脇汗が気にならないでしょう。

着用する服の色にも注意する

汗じみが気になるときは、着用する服の色にも気を付けましょう。グレーの服は汗を吸収した箇所が黒く目立ってしまうため、おすすめできません。

脇汗が目立ちにくい色は、白や黒、ネイビーなどです。脇汗が目立つ服を着用すると、どうしても汗に意識が向いてしまい、人によっては精神性発汗につながることがあります。悪循環を断つためにも、汗じみが目立ちにくい色の服を着用するように意識しましょう。

パッドを使用する

「脇汗が気になるけど、好きな色の服を着たい」「どうしても汗じみが気になってしまう」といったときは、パッドを使用するのも選択肢の一つです。衣類の内側に貼り付けるだけで脇汗をしっかり吸い込んでくれるため、汗じみが目立つことはありません。

パッドを使用すればどのような色の服でも、脇汗が目立ちやすいタイトな服でも好きに着こなせます。パッドにはベージュやホワイト、ブラックなどいくつか色の種類があるので、服の色に合わせて目立ちにくいものを選びましょう。

ワキの下を冷やす

脇汗を抑えるために、ワキの下を冷やす方法もおすすめです。清潔なタオルやガーゼで保冷剤をくるんで、ワキの下に当てて冷やしましょう。直接冷やすことで発汗を抑えられます。ワキ以外にも手首を冷やすのもよいでしょう。

手首は皮膚と血管が近い位置にあるため、冷やすことで全身を冷却して体温を下げられます。なおワキや手首を冷やすときは、保冷剤を直接肌に当てないように気を付けてください。直接当てると、凍傷になる恐れがあります。

ボトックス注射などによる治療を検討する

何をやっても脇汗や汗じみが気になる場合は、脇汗そのものを出ないようにする施術を受けるのも一つの方法です。脇汗を抑える方法にはいくつか種類がありますが、中でもボトックス注射は手軽にできる対策としてよく知られています。

ボトックス注射とは、アセチルコリンの分泌を抑える働きがあるボトックスを注入する治療法です。施術を受ければ、発汗を促す指令を出すアセチルコリンが分泌されづらくなるため、脇汗の量をぐっと抑えられます。

片脇に15~20箇所ほど打つ必要がありますが、所要時間はおよそ5~10分程度です。個人差はありますが、一度ボトックス注射を行えば約3~4カ月は汗の量を抑えた状態をキープできます。

脱毛とボトックス注射は同時に受けられる?

クリニックによっても対応が異なりますが、一般的に脱毛とボトックス注射は同時に受けないほうがよいとされています。同時に施術を受けると、肌トラブルが起きた際の原因がボトックス注射にあるのか脱毛の施術にあるのか分からなくなるためです。

ボトックス注射はダウンタイムが短い施術ではありますが、同時に受けるのはできるだけ避けましょう。場合によっては原因の特定ができず、適切な処置が遅れてしまうこともあります。ボトックス注射もしくは脱毛の施術をして数週間ほどしてから、もう片方の施術を受けるようにしてください。期間を数週間空ければ、どちらの施術を先に受けても問題ありません。担当の医師に相談してみましょう。

外用薬による治療も

最近では保険適用として承認された外用薬による安価な脇汗治療も可能となりました。重度の多汗症と診断された場合、塗り薬のエクロックゲル、シート状塗り薬のラピフォートワイプなどの処方を受けることができます。ボトックス注射よりも体への負担が少なく、脱毛とも並行して治療しやすい方法です。

もちろんボトックス注射同様、脇汗治療の担当医、脱毛を受けるクリニックの医師に相談する必要はあります。脇汗治療の診察を受けるときは、脱毛も検討していることを伝えるようにしてください。

ワキ脱毛のメリット

ワキ脱毛の施術を受けると見た目がキレイになるのはもちろん、実はさまざまなメリットがあります。ここからは、ワキ脱毛の施術で得られる5つのメリットについて見ていきましょう。

自己処理の手間がなくなる

医療脱毛の施術を受ければ、徐々に自己処理の回数が減っていき、最終的には自己処理をしなくても問題ない状態になります。特に医療レーザー脱毛なら永久脱毛ができるため、より効果を実感しやすいでしょう。自己処理にかかっていた手間が省けるのは大きなメリットです。

ワキの黒ずみが改善する可能性がある

ワキの黒ずみに悩んでいる方も多いでしょう。カミソリなどを使って自己処理を続けていると、皮膚が刺激を受けて色素沈着を起こし、黒ずみになってしまう場合があります。皮膚は、刺激を受けると自分自身を守るためにメラニン色素を分泌する性質があるため、自己処理が黒ずみの原因になりやすいのです。

しかし脱毛の施術を受ければ、自己処理を行う必要がなくなるため、自己処理の刺激による黒ずみ解消につながります。ちなみに、自己処理によって黒ずみができやすいのは、ワキだけではありません。ひざやVIOなども黒ずみができやすいため、悩んでいる方は早めに脱毛を検討してみるとよいでしょう。

肌トラブルが起きにくくなる

ワキは他の箇所と比べると皮膚が薄いため、自己処理を続けているとどうしても肌トラブルを起こしやすくなります。起こりやすい肌トラブルの代表例が、毛嚢炎(もうのうえん)や埋没毛です。

毛嚢炎とは、毛根を包んでいる毛嚢と呼ばれる箇所に炎症が起きた状態を指します。毛嚢炎は細菌感染が原因です。毛嚢炎になると、皮膚が赤くなったりニキビのように膿を持ったりします。

埋没毛とは、皮膚の表面にムダ毛が埋もれてしまった状態のことです。本来なら表面に出てくるはずのムダ毛が、自己処理などによって表皮の下に埋もれて成長してしまいます。埋没毛になると、黒いボツボツができるので見た目がよくありません。状態によっては脱毛の施術時に照射するレーザーや光がうまく届かず、脱毛の効果が下がるケースもあります。

脱毛の施術を受ければ、毛嚢炎や埋没毛のリスク自体を減らせるため、肌を健康的な状態で保てます。なお、毛嚢炎になってしまった場合は皮膚を清潔にすることが大切です。1週間ほどでよくなることが多いですが、悪化している場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

おしゃれを思う存分楽しめる

ワキのムダ毛がなくなることで、好きな服を着られるようになるのは大きなメリットです。袖が短い服やノースリーブの服でもワキを気にすることなく着られるようになります。

電車のつり革につかまる時や、スポーツをする時もワキのムダ毛が見えてしまう心配をする必要がありません。

ワキのニオイが軽減する可能性がある

ワキのムダ毛を脱毛することで、ニオイが軽減する可能性があります。ニオイが発生するのは、ワキにあるアポクリン腺から出た汗が原因です。アポクリン腺から分泌される汗には、動物性たんぱく質や脂質などが含まれており、これらが常在菌と混ざって分解されることでニオイが発生します。ワキ脱毛の施術を受けると、汗がムダ毛にたまって蒸れることがなくなり、ニオイが発生しにくくなるでしょう。

ただし、ワキ脱毛の施術を受けてもワキガを根本的に治療することはできません。ワキガが気になる場合は、専門の治療をきちんと受けることが大切です。

ワキ脱毛の施術の痛みはどの程度?

ワキのムダ毛は黒くて太く、さらに密集しているためレーザーや光が反応しやすい箇所です。そのため、ワキの脱毛では痛みを感じる方がいます。痛みの程度には個人差がありますが、輪ゴムでパチンと弾かれる程度と感じる方が多いようです。

ただし、痛みについてあまり気にしすぎる必要はありません。痛みは個人差の他に使用している脱毛機によっても大きく左右されます。不安な方は、痛みに配慮した脱毛機を使用しているクリニックやサロンを選びましょう。またクリニックで脱毛を受ける場合は、麻酔を使用することもできます。

クリニックとサロンどちらで受ける場合でも、事前カウンセリングであらかじめ痛みに不安があることを伝えておきましょう。照射出力を調整してくれるなどの対応を行ってもらえる可能性もあります。

まとめ

ワキ脱毛の施術を受けても、基本的に脇汗が増えることはありません。汗の量が増えたように感じることはあっても、実際に増えることはほぼないのです。

しかしどうしても脱毛後に脇汗が気になってしまう場合もあるでしょう。そのようなときは、小まめに汗を拭いたり、ワキを冷やしたり、ボトックス注射を受けたりして脇汗対策をしてみてください。

監修者コメント

脱毛の施術を受けると脇汗が増えるというのはほぼ迷信です。レーザーや光を照射しても汗腺には影響がないため、脇汗が増えることはまずありません。ただし、脇汗を意識しすぎることによって精神的な理由により汗が増えてしまうことはあります。意識すればするほど脇汗は増えやすくなるため、脱毛後は汗を気にしすぎないようにしましょう。どうしても脇汗が気になるようなら、ボトックス注射などによって汗の量を減らす方法もあるので、検討してみてください。

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